はじめに

同棲中のパートナーの扶養に入ろうと考えたとき、「彼に依存してると思われるかな?」や「周りからどう見られるだろう?」という不安は自然な感情です。また、彼がその提案をどう感じるのか、自分の気持ちをどう伝えればいいかも悩みどころですよね。しかし、扶養に入ることでの経済的なメリットは大きく、計画的に考えることは賢明な判断です。この記事では、同棲中に彼の扶養に入る選択肢について、そのメリットやデメリット、周囲や彼との向き合い方を解説していきます。


そもそも扶養に入るってどういうこと?

扶養とは?

扶養とは、収入が低い家族を経済的にサポートするための制度です。一般的には、結婚している夫婦で収入が少ない側が扶養に入ることで、税金や保険料の負担を軽減する仕組みとなっています。これは特に共働きでなく、片方の収入が低い場合に効果を発揮する制度です。同棲しているカップルの場合、法的な夫婦関係とは異なりますが、条件を満たせば健康保険の扶養に入れるケースもあります。

同棲中でも扶養に入ることはできる?

一般的には、結婚していない同棲カップルが扶養関係を持つことは難しいとされていますが、一定の条件を満たせば扶養に入れることもあります。税制上の扶養や健康保険上の扶養で異なる要件があり、どちらの扶養制度が適用されるかによって異なります。例えば、税制上の配偶者控除には婚姻関係が必要ですが、健康保険の扶養であれば住民票を共にし、一定の収入基準を満たしていれば加入が認められる場合もあります。


同棲中の彼の扶養に入るメリット

1. 税金の負担が減る

同棲中に彼の扶養に入ることにより、家計全体の税金の負担が軽減される可能性があります。扶養に入ることで、彼が「配偶者控除」や「配偶者特別控除」を受けられるようになり、その分の税負担が減少します。彼の収入が一定額以上である場合、この控除により年間で数万円の節税ができ、家計の支出全体が下がるため、結果的にお互いの生活をより安定させる手助けになります。

また、この節税効果により生活のゆとりが生まれ、貯蓄やレジャーに使える資金が増えることも。婚姻関係がない場合には配偶者控除は適用されませんが、将来結婚を視野に入れている場合、二人での生活を支える一つの手段として検討する価値はあります。

2. 健康保険料を節約できる

彼の健康保険に扶養として加入できれば、あなたの健康保険料の支払いを避けられるため、収入が不安定な時期に大きなメリットとなります。特にフリーランスや非正規雇用の場合、保険料が家計にとって負担となることもあるため、扶養に入ることで生活がより安定するでしょう。例えば、扶養に入ると年間で数十万円の保険料を節約できることがあり、これを貯蓄や他の必要経費に回せることで、将来のための安心材料となります。

実例:扶養に入って節約した女性のケース

フリーランスの仕事を始めたばかりで収入が少なかったAさんは、彼の健康保険の扶養に入ることで数年間保険料を抑えました。その間に仕事を軌道に乗せ、後に収入が安定した段階で自分の保険に戻ることで、節約した資金を設備投資に活用できたといいます。このように、一時的な手段として扶養に入ることで将来的に自立のための基盤を築ける場合もあります。


同棲中の彼の扶養に入るデメリット

1. 周囲や彼の反応が気になる

同棲中に彼の扶養に入ることについて、「彼に依存していると思われるのでは?」や「なぜ結婚していないのに扶養に入るの?」と見られるのではないかと心配する人も多いです。また、扶養に入ることが結婚の意思表示と捉えられる場合もあり、結婚を望んでいない彼には負担となることもあります。そのため、扶養の提案をする際には、「扶養=依存」ではなく、生活の選択肢として提案することが重要です。

実例:扶養の話を持ち出したときの彼の反応

扶養について話を切り出した際、「なぜまだ結婚していないのに扶養に入る必要があるのか」と彼が戸惑ったという話もあります。扶養に入ることで経済的な安定を得られるメリットはありますが、彼側が重く感じてしまう場合もあるため、事前にお互いの価値観をすり合わせることが肝心です。

2. 収入に制限が出る

扶養に入るためには、収入が年間130万円以下であることが条件です。このため、収入が扶養の制限額を超えると扶養から外れる必要が生じます。扶養に入ることで一時的に生活費を抑えたい場合でも、収入が上がるタイミングを見誤ると、扶養を維持するために仕事の量や収入を制限せざるを得ない可能性があります。このため、扶養に入るかどうかは慎重に検討し、長期的なキャリアプランも見据えたうえでの決断が大切です。

3. 結婚への意識に変化が生まれる可能性

扶養に入ることが、二人の結婚に対する意識に影響することもあります。扶養は、経済的には生活を安定させる手段ですが、彼が「扶養に入る=結婚前提」と考えるタイプの場合、結婚に関してのプレッシャーを感じることもあるかもしれません。このため、扶養について話す際には、扶養が「二人の将来のための一時的な選択肢」であることを伝えることが重要です。


同棲中に扶養について考えるときのポイント

扶養を考える理由を整理する

扶養に入ることでの経済的なメリットは大きいですが、それが結婚にどのように影響するかも考える必要があります。扶養を検討する前に、自分自身の将来のキャリアや収入の安定、また結婚後のライフスタイルについても具体的にイメージしてみましょう。扶養に入ることでのメリットとデメリットを明確にしたうえで、二人にとって一番適切な選択を話し合うことが大切です。

結婚のタイミングに縛られずメリットを活かす

結婚に対してまだ準備が整っていない場合でも、扶養に入ることで経済的に楽になることがあります。特に収入が不安定な時期や、支出をできる限り抑えたいときには扶養を活用することで、将来の貯蓄にもつながる資金を確保できる可能性があります。このように、結婚へのタイミングに縛られることなく、現実的な生活の手段として検討していくと良いでしょう。


扶養について周囲の理解を得る方法

周囲の誤解を避けるための説明を

扶養に入ることについて、周囲が誤解を抱かないよう事前に説明することも大切です。特に家族や友人に対しては、「扶養に入ることで生活費を抑え、その間に経済的な自立を目指す」という意図が伝われば理解されやすいでしょう。また、扶養を依存の手段ではなく、一時的な選択肢として前向きに捉えていることを伝えると、周囲の反応もポジティブになります。

彼とのコミュニケーションも大切

彼に対しては、扶養に入ることが「将来を見据えての一時的な手段である」ことや「経済的な負担を一時的に軽減するための方法」であることを伝え、扶養が二人の生活を前向きにする選択肢であると理解してもらうと良いでしょう。お互いが共通認識を持つことで、扶養が二人の関係に影響を与えることなく、有意義なものにすることができます。


まとめ:あなたらしい選択を見つけるために

同棲中に彼の扶養に入ることは、経済的に大きなメリットがある反面、彼の気持ちや周囲の反応が気になるのも事実です。扶養という選択肢を賢く活用するためには、メリット・デメリットをしっかりと理解し、二人にとって最善の判断ができるように考えることが重要です。

扶養に入ることで得られる安心感と、将来に向けた準備の一環として、収入やキャリアを踏まえた生活のプランを立てていきましょう。

mimo.